大判例

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東京高等裁判所 昭和28年(う)318号 判決

被告人 古井良太郎

〔抄 録〕

被告人論旨二(自首減軽の主張)に対して。

原審証人川崎市警巡査室井昭に対する尋問調書によれば、同巡査が昭和二七年一月二〇日七時三〇分頃浜町巡査派出所に勤務中、同勤の巡査が同派出所前のロータリーの辺りを徘徊していた被告人を同所に連れて来て職務質問をした上、その所持していた風呂敷包を開らかせた処弁当箱が出て来たので何処から持つて来たと聞き、これに対して被告人が消防署前の家から盗んで来たことを自供し更に川崎駅の方に放火して来たと述べたことが明らかであるから、右は被告人が原判示犯罪事実を自ら進んで捜査に届出申告したものではなく、その徘徊中捜査官に巡査派出所まで任意同行されその任意捜査上の問に対して自供したものであり、従つて自首ということを得ない。所論に徴し記録を精査するも被告人が自首したことを認め得ない。論旨は理由がない。

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